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ヒステリー諸現象の心的機制について(講演)

ヒステリー諸現象の心的機制について(講演)(芝伸太郎 訳 2009)
Über den psychischen Mechanismus hysterischer Phänomene (1893)

 ウィーン医学クラブにおいて1893年1月11日に行われた講演の記録。「催眠と暗示について」の記録と違って、速記録に演者が手を入れたものであるからほぼ忠実な再現になっているもよう。すでに前半が出版されていたヒステリーの「暫定報告」の内容を大変わかりやすく解説している。「暫定報告」と合わせて読めば理解を助けてくれるだろう。
 とりわけ、カタルシス療法について比喩的に述べた次のくだりはすばらしい。

我々の治療は、人間の最も熱烈な欲望の一つ、つまり何かを二回体験できるようにしたいという欲望に沿うものなのであります。誰かが心的外傷を体験したものの、それに対して十分な反応をしませんでした。医者は彼にその同一の心的外傷の二回目の体験をさせますが、それは催眠下においてです。そして、医者はそのとき、彼に対して、完全な反応をするように強要するのです。そうすると彼は、以前には言わば挟みつけられて動きがとれなくなっていた表象を除去します。そのことによって、この表象の作用は消えてしまいます。つまり我々はヒステリーを治癒させるのではなく、終わってはいない反応を完遂させることによって、ヒステリーの個々の症状を治癒させるのです。(1-338)

 何かを二回体験できるようにしたいという欲望、というのがおもしろい。『夢解釈』における、「欲望は知覚の繰り返しをめざす」という言及や、後期理論における反復強迫の概念を思い出させる。

H21.12.19

テーマ:書評 - ジャンル:本・雑誌

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