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幼児の性理論について

幼児の性理論について(道籏泰三 訳 2007)
Über infantile Sexualtheorien (1908)

 「ある五歳男児の恐怖症の分析〔ハンス〕」に先立って、その成果の一部を盛り込む形で作られた論文。「幼児の性理論」とは、「幼児が考える性理論」ということである。
 もの心がつきはじめの小さな幼児は、「赤ちゃんはどこから来るのか」という問題について考えをめぐらせる。これについて、大人はちっとも正直なことを教えてくれない。だから、子供はたったひとりでこの難問に取り組まねばならないのだ。

 このような疑問を抱くきっかけとなるのは、弟や妹のような下の子の誕生が契機になりがちであるという。兄弟の上の子は、下の子に嫉妬して「いなくなっちゃえばいいのに」と思うものである。下の子にしても、さらにその下の子が生まれるのではないかという脅威にさらされている。そういうことから、「そもそも赤ちゃんはどこから来るのか」という問いが投げかけられるのだという。


誤りに含まれる真実

 幼児の性理論は間違っているのだが、それは普遍的な間違い方をする、とフロイトは考えている。ここでは、主に男の子の場合で述べられている。

1.男性も女性もペニスを持っていると考えている。女性にとってはクリトリスがペニスの役割をする。
2.子供は母の胎内で成長し、そして肛門から大便のようにひり出される。そして、男も出産することが出来る。
3.両親の性交は、サディズム的な行為とみなされる。
4.結婚の本質について、さまざまな解釈がなされる。「目の前でおしっこをし合う」、「互いにお尻を見せ合う」、「血の混じり合い」など。

 これら、それぞれの見解は誤りではあるものの、その中に本質的な真実をも含んでいる。そして、それは成人してからの性生活にも形を変えて影響をおよぼしてくるのである。
 幼児の性理論は一旦抑圧により忘れ去られるが、前思春期の頃の本格的な性探求の際に再度活性化して、正しい認識を乱れさせる。
2008.3.2

テーマ:書評 - ジャンル:本・雑誌

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