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神経症者たちの家族ロマン

神経症者たちの家族ロマン(道籏泰三 訳 2007)
Der Familienroman der Neurotiker (1908)

 千九百九年に出版されたオットー・ランクの『英雄誕生神話』という著作中に挿入される形で発表されたのが初出とのこと。後に独立して出版された時に改めて表題がつけられた。

 神経症者だけでなく、普通の子供や青年が両親に対して抱きがちな白昼夢についての解釈である。典型的な空想としては、「自分を育てている親は実は真の親ではなく、真の親は高貴な身分の者である」というものがある。また思春期以降になると、「産んだのは母であるが、父親は別の人物だ」というバリエーションも出てくる。
 日本でも、よく「私は橋の下で拾われた子なんだ」というようなことを言う。この場合にはむしろ否定的なニュアンスを含むようだが。しかし、標準的な伝説において英雄が遺棄された後に水の中から引き上げられるという話と比べると、「橋の下」というところに何か意味深いものがあるのかもしれない。

 子供が親について抱く、こうしたありがちな空想は、彼らがだんだん物心ついて、現実の親の姿に幻滅を感じることが契機になるという。空想の中の「高貴な身分の真の親」こそが、子供が最早期に抱いた理想的な親イメージを反映しているのだ。
2008.3.6

テーマ:書評 - ジャンル:本・雑誌

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