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S・フロイト/W・C・ブリット共著『トーマス・ウッドロー・ウィルソン』への諸言

S・フロイト/W・C・ブリット共著『トーマス・ウッドロー・ウィルソン』への諸言 (嶺秀樹 訳 2011)
Einleitung zu S. Freud und W. C. Bullitt, Thomas Woodrow Wilson (1966(1931))

フロイトの死後1966年に発表された共著書、第28代合衆国大統領トーマス・ウッドロー・ウィルソンの伝記である。
本著作は共著の体裁はとっているものの、フロイトが実際にどこまで関与したかは疑問であるという。諸言の部分についてはドイツ語の原稿が残っておりフロイトが書いたことが確実なため全集に掲載されている。

英語版の原本は中古で手に入るようだ。↓

SIGMUND FREUD and W. C. BULLITT, Thomas Woodrow Wilson: Twenty-eighth President of the United States : a psychological study

関与が少なかったにしても、このような政治家を対象とした研究にフロイトが取り組んだということは興味深い。
著作の本文は確認していないが、諸言によれば伝記は公平な立場からのものでなく、対象であるウィルソンを精神病理的な人物として描き出しているようである。

大きな業績を残した人物の精神病理的側面について研究する学問を病蹟学という。この著作もそのはしりといえるものかもしれない。

彼らは、一面ではその人格の無傷な部分が関与したおかげで、つまり病的であるにもかかわらずこうした業績を残せたのだが、他方で、他の人々をも巻き込んで外部世界の抵抗を乗り越えるだけの力を彼らに与えたのは、しばしばまさに彼らの病的な特質、たとえば発達の一面的な偏りや、欲望の蠢きのうち特定のものの異常な肥大化、唯一の意図への無批判で制止の効かない献身などであったことは否定できない。(20-194)



政治家が人を動かし世の中を変えていくためには、病的ともいえる程の偏ったエネルギーというものも必要なのかもしれない。
2014.12.16

テーマ:書評 - ジャンル:本・雑誌

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