FC2ブログ

2020-04

嗅覚から視覚へ

フロイト思想研究会の記事の続き。


懇親会では、いろいろな方々と楽しい対話ができた。
私も調子に乗って話したのであるが、その中でフロイトのある言説をひいて次のようなことを述べた。


人間の思考においては、言語ということが重要であるが、その前段階には視覚的なイメージによる思考というものがある。
しかし、視覚を重要視するというのもまた人間に独特のことであって、他の動物や人間の遠い祖先においては、視覚よりももっと嗅覚の比重が大きかったのである。
その変化の契機となったのは人間が四脚歩行から二足歩行になったことである。
われわれが視覚を重視し、空間を投影的にとらえるということは、そのような発展の結果なのである。


これは、フロイトの言説そのものというよりは、かなり私自身の脚色が入っているのだが、ともかくその話の相手をしていた方は興味をもたれたようで「それはどこの論文ですか」と尋ねてきたのだった。


その場でさっと答えられれたらかっこよかったのだが、どうも思い出せない。
「アイデアとしてはフリースの影響でしょう。どこかの論文の脚注だったの思うのだけど思い出せません。」
と、その場は終わった。


どうもくやしくて、帰り道すがら考えてみると、内容の性質からいって「文化への不満」あたりではないかという気がしてきた。
たまたま最近出た光文社古典新訳文庫の「幻想と未来/文化への不満」(中山元訳)を携えていたので、帰りの電車の中で調べてみたら、やはりそのとおりだった。


第4節につけられた脚注14(上記文庫では197ページ~200ページ)にそのような内容の記載があった。あらためて読んで見ると、私の述べたのとはだいぶ違っているところもあったが。


あの時対話をしていた方とはちょっと連絡がとれないので残念だったが、万一このブログを見ることがあれば、そういうことでしたよ。


それにしても、なんでその場ですっと出てこなかったのか。失錯行為的な意味合いもあるのか。
よくわからないが、「調子に乗るなよ」ということかな。

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://shigemoto.blog105.fc2.com/tb.php/65-962f08ea
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

«  | ホーム |  »

カウンター

カテゴリー

最新コメント

プロフィール

Author:重元 寛人
重元寛人です。本名は佐藤寛といいます。
フロイト全集の読解を再開いたします。よろしく。


facebookページ

リンク

フロイト研究会フロイト研究会

さとうメンタルクリニックさとうメンタルクリニック

クリニック開業への道のりクリニック開業への道のり


X-day

ブログ内検索

RSSフィード